みなさんはヒイラギと聞くと何を思い浮かべますか?
なかにはクリスマスツリーの飾り付けに使われる少しトゲトゲした植物を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれませんが、この記事の主役は、そのヒイラギではなく魚のヒイラギです。
この記事では、まずヒイラギについて簡単に紹介したあと、ヒイラギの釣り方、そしてヒイラギの美味しい食べ方について解説していきますので、ヒイラギを美味しく食べたいという方は参考にしてくださいね。
ヒイラギはこんな魚
ヒイラギは分類上、スズキ目、ヒイラギ科に分類される魚で、学名はNuchequula nuchalis。
ヒイラギは漢字で書くと柊魚と書くことからも、平べったい体と背びれ、尻びれにトゲがある点などが、柊(ヒイラギ)のトゲトゲした葉っぱによく似ていることが名前の語源かもしれません。
ヒイラギは白銀色のとても平べったい魚で、体全体が白銀色で目の後、頭の部分に黒い斑紋があるのが特徴の魚です。
そんなヒイラギですが、実際に釣ったことがある方ならお分かりかと思いますが、体全体がヌルヌルとした粘液で覆われており、ヒレにトゲがあることなどから釣人からは外道扱いされています。
またその見た目からヒイラギは、この魚が美味しいとはとても思えないのですが、実はこの魚、調理方法次第ではとても美味しく食べることができるのです。
ヒイラギの身は白くて柔らかく、臭みも少なく日本では節分に食べる縁起物として知られていますが、刺身や唐揚げなど様々な料理に使えます。
またヒイラギは脂がのっていて栄養価が高く、カルシウムやビタミンDなども豊富です。
もっと詳しくヒイラギのことを知りたい方は、Wikipediaのヒイラギページがおすすめです
⇒Wikipediaヒイラギ
ヒイラギの生息地
ヒイラギは、本州より南、特に西日本から琉球列島、台湾と幅広く分布しています。
上記地域の内湾や汽水域に多く見られ、群れを作って集団で泳いでいることがある。
釣り上げたときに「ギーギー」と鳴くことから、地域によってはヒイラギのことをギーギーと呼ぶ地域もあるようです。
ヒイラギを釣る
ヒイラギは、先程も申し上げましたが、内湾の浅い砂泥底や汽水域などに多くいます。
キス釣りやアジのサビキ釣りなどで外道としてかかることが多いですが、狙って釣ることもできます。
ヒイラギ釣り 狙う場合の具体的な仕掛けについて
ヒイラギを狙う場合は、錘負荷15~20号程度のちょい投げロッドや磯竿、2000~2500番のスピニングリール、3~4号のナイロンラインなどが適しています。
仕掛けは、胴突き仕掛けやサビキ仕掛けを使うと良いでしょう。
餌は、赤虫やオキアミなどが効果的です。ヒイラギは口が小さいので、小さめの針(8~10号)を使って餌を少量付けることがポイントです。
また、河口部から大規模河川にかけてのエリアがおすすめです。投げた後は底まで落としてから少し巻き上げて待つだけでOKです。
外道と呼ばないで!ヒイラギを美味しく食べる調理方法について
ヒイラギは、アジやキスなどを狙って釣りをするときに外道として釣れることが多いです。
食用として出荷されることはほとんどありませんが、地域によっては刺身や天ぷらなどにして食べられます。
そんなヒイラギを美味しくいただくための下処理と具体的な調理方法と料理をいくつかご紹介します。
ヒイラギ料理前の下処理について
ヒイラギは、身が白くて柔らかく、臭みも少ないので、刺身や天ぷら、唐揚げにすると美味しくいただけます。そのためにはヒイラギを調理する前には、下処理をしっかりと行うことが大切です。
それでは、ヒイラギの下処理について簡単に解説します。
まずはヒイラギを流水で洗って血合いを落とし、頭を切り落とし、内臓を取り除きます。
腹骨や背骨などの小骨をハサミで切って取る。
皮目に包丁で浅く切り込みを入れ塩水(水1リットルに塩大さじ1)に10分ほど漬けてアク抜きする。
水気を拭き取ってから冷蔵庫で冷やします。
ヒイラギの刺身
大きめのヒイラギを入手できたら、シンプルにお刺身で食べてみるのがおすすめです。
下処理したヒイラギを薄くそぎ切りにする。
食べやすい大きさにカットして盛り付ける。
お好みでわさび醤油やポン酢などで召し上がる。
ヒイラギの天ぷら
下処理したヒイラギを水気を拭き取ってから小麦粉をまぶします。
天ぷら粉と水(または炭酸水)を混ぜて衣を作る。このとき衣はサラッとした感じが良いです。
揚げ油(菜種油など)を170~180度に熱しておく。
衣にくぐらせたヒイラギを揚油に入れてカリッと揚がるまで揚げていくのですが、注意する点は途中で裏返すことを忘れないようにする。
揚がったら油をきってから盛り付け、お好みで塩や天つゆなどで召し上がってください。
ヒイラギの唐揚げ
ヒイラギの頭部と棘を包丁で切り落とし、水洗いして水気を拭き取る。
塩こしょうをまぶしてから片栗粉を薄くまぶす。
油を熱したフライパンで両面を揚げていき火が通ったら油切りする。
器に盛って好みでレモンやマヨネーズなどを添える。
まとめと注意点
ヒイラギは小さくて食べやすい魚ですが、棘が多くて触ると刺されることがあります。
捌く際には手袋などで手を保護するか、注意深く扱ってください。
また ヒイラギは新鮮なうちに食べるのがおすすめですが、冷凍保存する場合は解凍後すぐに調理してください。
他にも煮つけや汁物などでも美味しく食べられます。以上、ヒイラギの料理についてでした。ご参考になれば幸いです。
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